Side Kicks!(サイドキックス)をクリアしました
文化放送エクステンドさんのSide Kicks!(サイドキックス)をクリアしました。
もともとはニューダンガンロンパ2をクリアして、そのままV3いく前に一回小休止を挟みたくて購入したゲームでした。白井悠介氏が出演している乙女ゲームを探してたんですけど、いい感じのカワイイ系眼鏡がいたのでこちらに。
海外ドラマのサスペンスもののような感じのストーリーで、アメリカの警察が舞台です。キャラクターの名前が和名なんですけど意外と気にならない。サクラダ警察署も字面がサグラダファミリアぽくてはじめは普通にそういうのがあるんだと思ってしまった(馬鹿の露呈)。
演出がわりと凝ってて、前回までのサイドキックスは〜〜〜とかアイキャッチぽいのとか、冒頭のトラック突っ込んでくるところとかは「おお……」と思わせてきます。テキストは表示されないけど、あそこでチカちゃんが「おいおいマジかよ……」って言うところパニック映画ぽくてとてもよい。
個人的には背景がめちゃめちゃ好き。イラストもきれいだけど、原画の人がもともと男性向けエロ畑の人なので好き嫌いは別れるかも。わたしは手の造形がすごく好きです。特にチカとヒバリのおててはイイぞ。
スチルは差分がすごく多い。あとめっちゃチューする……そしてめっちゃ押し倒される…………。
共通√と個別√があって、共通√の選択肢で誰の個別√に入るかのフラグが立つ仕組みです。メイン4人の個別√をクリアするとノラ√が、ノラをクリアするとアナザーサイド(という名の真相編兼タテワキ√)が解放されます。
1人目は共通√があるのでちょっと時間がかかりますが、2人目からは次の選択肢までスキップできる機能があるのでサックサクです。完全に作業なので苦痛の人はいるかもしれない。
サクラダ警察署に設置されたサイドキックスという特別捜査チームの一員として事件を解決していくのが大筋のストーリー。わかりやすい伏線とその回収、王道な展開は非常に好印象。特にヒバリ√はぜひ見てほしい。わたしは泣いた。チカ√もよかったです。
逆に恋愛的な展開に関してはおまけになりがちだった印象が拭えない。わりと唐突に進展するし突然チューされる。告白イベントはスキップされがち。そういうのがダメな人は苦痛だと思うしわたしは何度もブチギレました。
(のちに感想を見て回ってたとき「登場人物は全員アメリカ人」って記述を見かけて目からウロコでした。そうかあいつら……)
総合するとわりと好きな部類のゲームだったかな〜って思います。
ストーリー的にはヒバリ√、キャラ萌え的にはチカ√、恋愛萌え的にはノラ√がよかったですね。シシバは推しの声でしゃべるからずっとひいひい言ってました。
以下ネタバレ含む各√感想。
チカ(cv.石川界人)
雨の日に子猫を拾ってしまう系不良わんこ。すぐ怒るし共通√の好感度が地を這ってるけどデレるまでがはやい。
正義について悩む姿と、対比として設定されたマキがよかったです。主人公らしいキャラクター。タテワキとの関係性が好きな人は多いんじゃないだろうか。
個別√入った瞬間好感度が跳ね上がり自分の過去をべらべらしゃべりだすのでちょっと落ち着いてくれと思いました。案の定しゃべりすぎた上に「ズカズカ踏み込んでくるな」とブチギレ始めたのがわりとクソだった。お前が!!!! 勝手にしゃべったんだろうが!!!!!!!!!!
しかもえぐいほど怒鳴るからめっちゃこわいのだ。胸ぐらも掴まれたし………こわいしつらい……。
一応自分から話したくせに関係ないって突っぱねた自覚はあったのが救いでした。彼がちゃんと謝罪できる大人でよかった。
チカちゃん半裸の立ち絵があるんですけど乳首が描かれててとても驚いた記憶があります。メッチャどうでもいいですね。髪下ろした立ち絵すごくカワイイんで見てください。
石川界人氏の舌打ちがとても好きです。あとキャラ的に「帰るな」って言いそうなところ「帰らないで」って言うのずるかった。帰れないわそんなん。
ヒバリ(cv.遊佐浩二)
顔も性格も遊佐浩二氏以外ありえないだろうと思わせてくるキャラ。逆にすごい。
元精神科医、元心理カウンセラーの犯罪心理学担当。もうこの肩書きからめんどくさいタイプの男だなという予想がついてしまう。
相手がなにを考えてるかわかってしまうので人との距離を詰めづらいとか、過程を楽しめないみたいなこと言ってくる超弩級にめんどくさい男。全体的にうさんくささが拭えないが本人にも自覚があるらしく、「信じてないでしょ?」「本気で好きだよ」を繰り返す。余計に信じられない……。
途中で手のひらくるくるするシーンがあり、自己投影力が高いわたしはブチギレながら泣いていました。ヒバリさん最低! クソ男!
あとで謝ってきたのを許した主人公様の寛容さに感謝してほしい。わたしなら一発殴って仕事だけの関係に戻る。
メインのストーリーが泣くほどよかった。途中で先の展開が読めて「あー! あー! なるほど………………」ってなるけどわかっててもおもしろいしシオンちゃんはしんどい。ヒバリ√のわたしは泣いてばかりだった。
シシバ(cv.白井悠介)
購入前の本命。真っ先に攻略しました。
元ハッカーの機械情報担当。表情には出ないもののわりと心配性で気遣いの人。態度や言葉からそれが伝わらないので損をしがち。キャラとしては真逆だけどチカに近いかもしれない。
自己肯定感が低く、「明日自分がいなくなっても代わりはいるし、誰も探してくれない」という孤独感を常に抱えて生きている。
にもかかわらず、突如として「君は僕が好きなの?」という自惚れマックスのデリカシー皆無発言を投下していったのがいまだに納得いっていない。そしてその次の台詞が「僕にはそういう気持ちが少しもない」だったのがなんともいえないクソさ。もっとマシな振り方あっただろ。
しかも翌日主人公様がシシバを避けたところ、エレベーターの中に追い込み強制的にエレベーターを停止させ無理やり閉じ込めるという強硬手段に出る。こわすぎる。
ヤンデレというよりはメンヘラで、最終的には「僕だけがほしいって言って」みたいな欲求をめちゃめちゃぶつけてくる。主人公様がその欲求を残さず受け止めて返してくれるのでたぶんそのうち増長して手がつけられなくなると思う。
ちなみに唯一告白イベントをこなしてからチューしてきた男が彼です。
恋愛が絡まなければ犬が大好きヒーローも大好きでちゃんと熱くなれるカワイイ男ですよ。あと推しの声でしゃべる。好き。
リコ(cv.蒼井翔太)
苦手な声優さんなのでボイスオフでプレイしてました(白状)。ごめんね。
カメラアイという瞬間永久記憶能力を持ったショタ枠。なお20歳170センチ。どう考えても詐欺です。
最初から好感度高めではあったんですが付き合う前から普通に手を出されそうになりました。ショタみたいな見た目だったから完全に油断しててめちゃめちゃにブチギレました。
まぁでも手を出しかけた翌日、「昨日はいっぱいくっついてごめんね」って言ってくるあざとさは嫌いではなかった。これからわたしもいっぱいくっつくって言おう。
まぁでも主人公様のことを思っての行動とはいえ夢のメモ全部消したりするところ、わりと受け入れがたかったですね。中学生くらいの年齢ならギリギリ許せたかもしれない。あとあとの展開を加味するともしかしたらガチで精神年齢止まってたのかもしれないけど、準警察官の人間がしていい行動ではない。
ストーリー自体は非常に重たかったんですが、なんとなくリコ√の比重は軽い印象でした。これがのちにあんなことになるとは……。今思うとリコ√すべてまるまる伏線と考えるべきだったのかもしれない。
ノラ(cv.杉田智和)
唯一サイドキックスのメンバーではなく、外部の新聞記者。つかみどころがなく神出鬼没、だいたい先回りしてどこからか情報を得ている。
カウンセリングさせられたのと、主人公様が敵陣に単身乗り込む馬鹿を晒したところはよくなかったけど、彼はちゃんと恋愛的な駆け引きがあってドキドキしました。デートしてくれるし家まで送ってくれる。好きです(単純)。ただし告白イベントの前にチューを済ますタイプ。
ノラの場合はなんかキャラのわりに普通の大人の価値観で恋愛してくれるところがギャップあってよかったですね。これがヒバリだったら「ウワ………」って思ってたと思う。個人的には「デートのつもりだったんですけど」って言っちゃうところが好き。
あと彼は途中で眼鏡をかけます。大事なことなので2回言いますけど、途中で、眼鏡を、かけます。
そういうのって卑怯だよね……。
アナザーサイド/タテワキ(cv.津田健次郎)
サイドキックスのリーダー。おちゃらけたように見えて決めるところは決める坂田銀時のような男です。これがガチの刑事ドラマならバツイチ設定で奥さんに引き取られた娘がいたと思う。
アナザーサイドについては真相編という側面が大きく、タテワキとの恋愛は完全にオマケと思ったほうがいいです。映画デートはめちゃめちゃかわいかったけど別にタテワキとくっつく必要性は微塵もなかったと思う。あの真相のあとでラブラブなエクストラストーリー解放されても反応に困る。
タテワキはともかくとして、ツバキとクルミがいい味出してた√でした。少なからずわたしのことを信用してくれていたであろうクルミに怒られるのすごいつらかったし、会見でツバキがガチ泣きしたところもしんどかった。刑事ドラマでもああやって主人公サイドに突っかかってくるギャグキャラがとても好き。ぜひともツバキを攻略したかった。
タテワキが黒幕なんてミスリードには一切引っかからなかったんですけど、わたしずっとシスイがレインキラーだと思ってたので普通にびっくりしました。あいつすぐ夢の中で会おうって言い出すしなにもバックグラウンドがわからなかったからこいつだろうと思ってたんだよ。森久保を使っておいてなにもなかったとは。
結論から言うとリコに興味がなさすぎてまったく気が付きませんでした。(ド失礼)
今思えばどの√でもリコの存在感てほとんどなかったなと思って……お前裏でガンガン人殺してたんだな……っていう。リコ本命で攻略する人はたぶん気がついたんじゃないかなあ。
衝撃といえば衝撃の結末ではあるんですけど、この√を肯定するのにすごく抵抗があって、というのもリコ√の存在をどう受け入れればいいのかわからないんですよ。
どの√においてもレインキラー事件は起きていて、どの√でもリコはレインキラー。それも受け入れがたいけど、リコ√のリコもレインキラーだというのがいちばん受け入れられない。だってあの√、レインキラーの模倣犯に父親を殺されるショタが出てくるんだぞ????? どんな気持ちで主人公様といちゃついてんねん貴様コラ……。リコ√がなんとなく不完全燃焼な結末だったのは全クリ後にさらにもやもやすることを想定していたというのか???
この子はリコ√のあとどうやって生きていくんだろう。ターゲットを全員殺し終わったらヤシロに口封じで殺されそう。こわい。
この√自体はそうでもないけど、真相だったことによる他√への影響がキツすぎる。
「リコ√はぜんぜんハッピーエンドなんかじゃなかったんだ」というのが最後の最後で判明するのがしんどい…………。
ぜんぜん小休止にならないゲームだった。ウルトラハッピーなキャーキャーできる乙女ゲームをぜひわたしに教えてください。
それかツバキを攻略させてくれ。
おしまい